自分が本当にやりたい仕事を目指して

前職では新卒から機械加工品メーカーに勤め、契約法務の業務に2年ほど取り組んだ後、組織変更に伴い総務を担当していました。もちろん、業務内容が変わったことで得られた経験や知識もたくさんあります。しかし、経験を重ねるにつれ「やはり、法務の仕事を中心にキャリアを歩みたい」という気持ちが強くなり、転職を決意するに至りました。その中で「法律を扱う業務でキャリアを構築できる環境」を転職活動の軸に据え、覚悟を持って転職活動を開始しました。

そのような中で出会った任天堂販売では、法務担当者は総務の仕事を兼務すると知りました。この環境を私は「理想的だ」と思いました。なぜなら前職で培った総務業務の経験や知識を活かしつつ、法務としても経験やスキルを高めることができると感じたからです。前職では契約法務の業務がメインでしたが、任天堂販売の法務業務では取り扱う関連法律の種類が多くなるため、キャリアの追求という面で魅力的でした。

それに、日常生活の中でも見かけることの多い任天堂の商品に携わることができる点も決め手になりました。法務の面から商品の拡販を支え、その成果がたくさんの笑顔につながると考えれば、やりがいも大きいのではないかと思いました。

幅広い業務が、可能性を広げてくれる

「世の中の人々を商品やサービスを通じて笑顔にする」という、任天堂販売のミッションを実現するために、当社は様々な小売り法人様とお取引をしています。商品の魅力をお伝えするため、各小売り法人様では商品拡販のためのさまざまなキャンペーンやイベントが実施されています。そして企画によっては景品表示法や独占禁止法、下請法などが関わるケースも少なくありません。そのため、当社では企画の実施前に適法性を確認し、契約書の作成・精査を行っています。

法務業務というのは小さな見落としも許されない責任の大きな仕事のため、正確性を最も重要視して取り組んでいます。誤った内容で進めてしまうと大きな問題に発展してしまうリスクがありますので、細心の注意を払って業務を遂行しています。

また、法務業務と並行して総務規程の改訂、取締役会の運営、BCP（緊急時の事業継続計画）の運用、コンプライアンス委員会の運営といった総務業務にも携わっています。取締役会やBCPに関する業務では法律知識が活かせるシーンも多く、法務業務とのシナジーを感じることもしばしばです。

他にも、最近では社用車の管理や運転者向けのルール策定といった新たな業務も担当しています。元々車が好きだったため、その知識を役立てることができ、業務改善も提案できると思い自ら立候補しました。こうした取り組みは法律知識の幅を広げる機会になりますし、幅広い業務への挑戦が多角的なスキルアップにつながっています。

親会社である任天堂との連携も大きな刺激に

前職では共同開発や開発委託といったモノづくり関連の法務契約が中心でしたので、扱う法律や契約書の内容は大きく変わりました。そのため、入社後は法律書や参考書を読み込むとともに、先輩によるOJTによって業務のポイントを身につけていきました。また各種研修やセミナーへの参加も、知識習得に役立っています。研修を通して知り合った方から、「この本が参考になるから読んでみて」とアドバイスをいただくこともあります。

業務の面でも、親会社である任天堂の法務担当とは頻繁にやりとりしています。自分で考えて判断に悩む内容については相談することも多いです。例えば、大規模なキャンペーンに関わる契約について意見を仰ぐこともあれば、任天堂IP（※）に関して知的財産や著作権の専門的な相談をすることも珍しくありません。任天堂の法務には経験豊富な方が多く、たくさんの刺激を受けています。
※任天堂がつくるキャラクターやゲームのイメージのこと。

また当社は社員数が200名少々で、営業をはじめ他部署の社員とのコミュニケーションは取りやすい環境です。書類だけのやり取りではなく、一緒に契約内容をブラッシュアップすることもしばしばあります。おかげで業務もスムーズに進みますし、こうした働きやすさも当社ならではの魅力だと思います。

信頼される存在へ

任天堂販売に入社して、新たなやりがいも得ました。先日、自ら手を挙げてコンシェルジュ活動（※）に参加し、接客に励みました。商品を楽しそうに手に取るお客様の姿を身近に感じながら「このキャンペーンの契約書を私が作ったんだ」と考えると、充実感もひとしおです。それに現場の苦労や面白さの一端に触れたことで、小売り法人様と二人三脚で頑張る営業メンバーへの尊敬の念も強くなります。
※実際にゲーム売場に立ち、お客様のニーズやお悩みを直接お聞きしながら接客をすること。年末年始などは営業の社員のみでなく、希望する他部門の社員も行います。

これからの目標は、法務として小売り法人様と当社の要望にかなう質の高い仕事を追求し続けることです。関連する法律の知識をもっと増やしていきたいですし、法改正への対応や契約法務以外の業務への挑戦を考えれば「法務の仕事にゴールはない」と言えますので、ひたむきにスキルアップに励んでいくつもりです。

それだけでなく総務の分野でも幅広い業務に取り組んでいきたいです。そして経験と知見を充実させていき、法務以外の面でも「R.O.さんに相談すれば大丈夫」と周囲から信頼される存在になりたいと思います。